Q.今回の能登半島地震で被害に遭いましたが、どのような支援があるのか教えてください。
A.
今回の能登半島地震において石川県では野々市市、川北町を除く市町村に
@「災害救助法」が適用されています。また、石川県全域に、
A「被災者生活保護再建支援法」が適用されています。いずれも災害に対し、国や自治体などが応急的に必要な救助を行い、被災者の保護と社会秩序の保全を図ることを目的とした法律です。@災害救助法は、災害発生時にすぐに適用される法律で、主に「現物」が支給されますが、A被災者生活保護再建支援法は、災害が止まって被害の全容が明らかになった頃から適用される法律で、主に生活再建のための「現金」が支給されます。
具体的な支援制度についての問合せ先は、原則市町村になります。
1 災害慰謝金
災害により、生計を維持していた方が亡くなった場合:最大で500万円、その他の方が亡くなった場合:最大で250万円がご遺族に支給されます。支給の順位は、配偶者→子→父母→孫→祖父母→同居または生計を同じくしていた兄弟姉妹の順です。避難生活中に亡くなった場合(災害関連死)も対象になることがあります。なお、災害により重い障害を受けた場合の
「災害障害見舞金制度」もあります。
2 当面の生活費に困る場合
生活福祉資金の貸付(緊急小口貸付け)があり、原則10万円の貸付けを受けることができます。
市町村の貸付(災害援護資金)は、全壊、半壊、負傷などの被害に応じた最大350万円の貸付です。
3 住宅の修理(一部の修理により居住可能な場合)
災害救助法が適用された市町村では、応急修理制度を利用し、修理ができます。ただし、修理完了後は、仮設住宅に入居できない、公費解体が使えなくなる等、他の支援制度を利用できなくなることがあるので要注意です。
4 公費解体
半壊以上の被害認定を受けた住宅(空き家を含む)・納屋・中小企業の事業所などは、住宅や事業所などの解体を所有者に代わって市町村が行います。
家財などの撤去、処分は対象外です。また、修繕、リフォームも対象外です。
5 住宅ローン・事業性ローン等(被災ローン減免制度)
自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン利用による住宅ローン等の減免(相談先:金沢弁護士会等)を利用した場合、弁護士などの専門家による無料の手続き支援を受けられます。財産の一部を手元に残して、ローンの支払い免除・減額などを受けることができます。債務整理したことは個人信用情報として登録されないので、新たなローンを組むときは不利益はありません。原則、連帯保証人も支払いをしなくても良くなります。
6 被災者生活再建支援制度
一定規模以上の住宅滅失等の被害がある場合(基礎支援金)、@全壊、解体、長期避難:100万円、A大規模半壊:50万円です。
住宅の再建方法に応じて支給する支援金(加算支援金):上限は200万円です。@建設・購入:200万円、A補修:100万円、B賃借:50万円(公営住宅を借りた場合は含みません)。賃借物件に居住後、建設・購入した場合、賃借の50万円と建設・購入の150万円が支給されます。なお、世帯人数が1人の場合、上記金額の4分の3となります。